−あとがき−

「音楽元ネタ小説」第13弾、「ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ」これにて完結です。・・・気が付くと、
何だかライナリュートの過去話みたいになってしまいましたね(笑)。

さて、ではここから例によって元ネタになった音楽の解説や内容の補足などをしていきたいと思います。
この小説は、松任谷由美さんの『ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ』という歌を聴いて思い付いた話
でした。これで松任谷さんの曲を元ネタにしたのは3曲目なんですが、彼女の曲の中でも『春よ、来い』
『ずっとそばに』そしてこの『ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ』は歌詞・曲想共に特に好きなものだった
ので、その全てを元に小説を書くことができて個人的には感無量です(あ、出来栄え等についての
突っ込みはなしですよ、もちろん(笑))。
今回の曲の歌詞も、かなり小説の内容まんま(というより、小説が歌詞の内容まんまなんですね(笑))
になっています:

夕焼けに小さくなる癖のある歩き方
ずっと手を振り続けていたい人
風に乗り飛んできた儚い種のような
愛はやがて来る冬を越えてゆく

君はダンデライオン 傷ついた日々は彼に出逢うための
そうよ 運命が用意してくれた大切なレッスン
今素敵なレディーになる

摘み取って捧げたら人に笑われそうな
私にできる全てを受け取って
故郷の両親が寄こす手紙のような
ぎこちない温もりほど泣きたくなる

君はダンデライオン 本当の孤独を今まで知らないの
とても幸せな寂しさを抱いてこれから歩けない
私はもうあなたなしで
とても幸せな寂しさを抱いてこれから歩けない
私はもうあなたなしで

僕としては、この歌詞の中に出てくる「君」はアルファライラのつもりで話を構成してみたんですが、
よくよく考えるとその娘に当たるライナリュートにも当てはまる節があるような気がします(特に最後の
サビの部分とか・・・え? 意味深過ぎる?(邪笑))。 ダンデライオンとはもちろん“たんぽぽ”のこと
(英語名)ですが、花言葉は「真心の愛」と「別離」です。さて、本文は全てを捨てたアルファライラが
ロアノークに向かって出発したところで終わっていますが、彼女は無事に目的を達成できたのでしょうか
・・・この続きは、またどこかでv

さて、この話を書こうと思った直接のきっかけは、以前書いた『ROUND TRIP』の前編において風精
フェイリークと水精ライナリュートが年齢について言い合いをするシーンを描いたことでした。そこから、
各種族の「寿命」について色々と考えながら出来上がったのがこの話です。
ファンタジー世界では、よく「人間よりも長寿の存在」が登場しますね。コーセルテルにおける竜もその
例に漏れないわけで、このため竜と竜術士の間にはこの「寿命」の巡る数々のドラマが生まれることに
なるわけです。基本的に人間は太古の昔から「不老不死」を求めて止まない存在ですが、僕に関して
「不老不死になりたいか」と問われたら、その答えは「否」です(もちろん、あまりにも早死にする・・・と
いうのは避けたいと思ってますが(笑))。なぜそう思うのか・・・については、その一部を本文のアルファ
ライラやライナリュートの独白に込めてみました。そこから、何がしかのものを感じ取っていただけたら
な・・・と思います。

なお、この「寿命」というテーマについては、絵巻物の次回作になるであろう『Day by day』にて“人間と
竜の場合”についても書いてみたいと思っています。普通だと「遺される方(竜)が悲しい思いをする」と
いうことになりますが、ひねくれ者の作者は敢えて「遺された者だからこそできることがあるのでは
ないか」というテーマでの執筆を予定しています(ちなみに、ものすごーく暗い話の予定です(笑))。
どうぞこちらもお楽しみに。

次に、キャラクターについてもちょっと補足を。
プロローグ・エピローグで登場している「タクト」という少年は、今は閉鎖中の「コーセルテルの日記帳」
の主人公です。年齢は16歳で、かなりの常識人(当然、少年竜たちの中にあってはメオと共にいつも
苦労する役回りになります(笑))。彼の正体については、「日記帳」をじっくりと読まれていた方なら
多分予想がついているのではないかなー・・・と思っておりますが、今は多くは語らないことにします
(あ、ちなみに「作者の分身」ではないですね・・・僕はあんなに真面目じゃないですし(爆))。
彼の活躍を「日記帳」で書き切ったときが、多分このサイトの終わるときなんだろうと思います・・・
一体何年かかることやら、先が思いやられますがね(大笑)。

プロローグに掲載されているイラストは、当サイト一周年記念で那岐蓮奈さんに描いていただいた
ものです。今回の情景にぴったりだったので、小説内でそのまま借景させていただきました。
また、今回のたんぽぽの壁紙は「カナリア」というサイトからいただいてきました(リンク集にリンクを貼り
ました)。他にも素敵な写真素材がたくさんありましたので、自然に関連したシーンの多いこの「絵巻物」
では今後よくお世話になるかも知れません。

以上で、「ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ」あとがきはおしまいです。
機会があったら、ぜひ原曲の方も聴いてみてくださいね!