コーセルテルの絵巻物・用語辞典＜ア＞

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ア

アーク　[ Arc ] 〔人名〕（男）【初登場作品：ROUND TRIP】

木竜。木竜術士トレベスの三番竜で、二番竜ロンドの実の弟。

アークセルト山　[ Vol. Arcselt ] 〔地名〕

ユックルとフェスタの国境に位置する火山（標高13741リンク）。一年を通じて活発に活動しており、数十年に一度の割合で噴火を繰り返している。一帯にはその豊富な地熱から温泉が多数湧き出しており、噴火期でない時期は付近の村は湯治客で賑わう。

アイザック　[ Isaac ] 〔人名〕（男）【初登場作品：（３３７）「シアワセ」はどこにある。】

風竜ヒューの竜王名。→ヒュー

アイシャ　[ Aisha ] 〔人名〕（女）【初登場作品：EARTH BEAT】

人間族【資質：××水木地××】。ティエンの妻。遠征軍に同行したティエンが南大陸で消息を絶った際、任務失敗の咎を負わされて一族共々処刑された。

アヴォリア半島　[ Avoria Pen. ] 〔地名〕

ナーガの領土のうち、北大陸に存在する部分の名称。島都バリアス。このアヴォリア半島の存在が、島嶼国家であるナーガの構成を多彩なものにしている。木竜縁の地。

アオイ　[ Aoi ] 〔人名〕（女）【初登場作品：（１９８）カオス～秋の歌会Ⅰ～】

春の精霊。春五軍の一つである東軍を率いる安東将軍。南斗六宝・天同を所持。

蒼き水　〔品名〕

水竜族に伝わる秘宝として有名な名前だが、その実は水竜王イリュアス（トレント）が水精アルファライラのために作らせたオルゴール。水の資質がない者には音が聞こえないという。

　アカシデ　[ Akashide ] 〔人名〕（女）【初登場作品：（３６４）モノは使いよう】

冬の精霊。リュネル寒気団に所属。ロラン近郊の山中で山賊まがいのことをしていたところをアズサと出会い、一対一の勝負を挑むが破れる。その人物の大きさに触れたアカシデは、以後従えていたシロオオカミのラギ共々アズサの忠実な配下となった。後にサワン寒気団から異動してきたミズメの副官となる。団の中ではセンジュと並ぶ体術の遣い手。

秋の歌会　〔その他〕

毎年秋に、春の都に冬の精霊たちを招いて行われる春軍主催の歌会のこと。四季条約締結後に始まった、冬春軍の交流を図るための行事の一つ。→夏の歌会

アクセラ　[ Axella ] 〔地名〕

フェスタ西部、ザークロー川の源流近くに位置する町。暗竜術士カレルの出身地。

アクセル　[ Axel ] 〔人名〕（男）【初登場作品：Message From The Wind】

人間族【火風×××××】。本名アクセル=フォルカーク。ヴァンフォーラのフォント出身で、郵便組合の初代総裁。両親は「フォルカークの奇跡」と呼ばれた有能な鉱山技師であったが、アクセルが12歳の時に落盤事故で死亡。以後親戚の間を転々とすることとなり、不遇な少年時代を送る。成人後はタイタスの町で郵便配達の仕事に就くが、ひょんなことから幻獣人・グイ族の少女シーヤと出会ったことで大きな「夢」・・・「全世界の郵便制度の統一」を抱くようになる。ヴァンフォーラ逓信省（後に郵政省と改名）長官への就任後は全世界の郵便を取り扱う組織である「郵便組合」の設立に邁進、その初代総裁として生涯郵便の普及に努めた。

　アズサ　[ Azusa ] 〔人名〕（女）【初登場作品：北風】　イラスト（崎沢彼方）

冬の精霊。真竜暦4935年にリュネル寒気団団長に就任するも、術力不足でリュネル湾の温暖化を招き、その結果コーバリスの首都ニカイアは三十年近くに亘って「常春の都」と呼ばれることになった。冬軍でも指折りの剣技の名手で、七星刀・破軍を所持。

アステル　[ Aster ] 〔人名〕（男）【初登場作品：（３３９－１）約束～ユーニスの場合～】　イラスト（リン）

人間族と風竜のハーフ【資質：火風水木地暗光】。初代風竜王アイザック（ヒュー）と竜王の竜術士ユーニスとの息子。ユーニスの死後、その術資質を見込まれて二代目竜王の竜術士への就任を打診されたが、それを断って新たに設置された竜術士候補募集のための役所『招賢閣』の責任者として、メクタルのチェルヴィアに赴任した。

アストライア　[ Astraea ] 〔品名〕

「神槍アストライア」とも呼ばれる。エリオット王族に代々伝わる名槍であり、その重量と特殊な形状から、自在に使いこなせた者はほんの僅かであった。

アスフル　[ Asful ] 〔人名〕（男）【初登場作品：まどろみの日々】

幻獣人（フォルカ族）。ディークとファルハの息子で、ファラーシャの兄。父ディークの死後、その後を継いでフォルカ族の族長となる。父を殺した「コーセルテル調査隊」の一員であったキールには深い恨みの感情を抱くが、長い年月を経て和解。以後はキールの良き友人となり、生涯家族ぐるみで親しい付き合いを行った。

アトレーシア　[ Atlasia ] 〔人名〕（女）【初登場作品：Dandelion Hill】　学生服（崎沢彼方）　普段着（崎沢彼方）

地竜。地竜術士ノエルの補佐竜で、地竜ジークリートの妹。兄とは正反対の非常におっとりした性格。兄の四年後に王立竜術学院に入学し、卒業後は火竜王グラシノーラの下で農務省の長官となった。

アブロオロス　[ Abroholos ] 〔その他〕

夏軍八頭の一つで、夏軍第五頭。頭首はクレイオス。兵の武力は第三頭のチヌークに次いで高いが、頭首のクレイオスが気まま勝手な性格のために部下もその影響を受けており、頭としての戦果はテミスのミストラルに一歩譲っている。得意としている遊撃戦では夏軍最強を誇る。→夏軍八頭

アベリア　〔その他〕

ガトーがニアキス族の村で開いた食堂の名前。村唯一の食堂とあって、村人たちの間では欠かせない存在。

アペリオテス　[ Apeliotes ] 〔品名〕

夏軍に伝わる八本の名槍のうちの一本。南東風を意味する。シロッコ頭首ペリアスが所持。→夏軍八槍

アベル　[ Abel ] 〔人名〕（男）【初登場作品：GARDEN PARTY】

人間族【×風水木×××】。本名アベル=イーデンス。フュアリーの首都ミント出身で、風竜術士カスクの実の息子。カスクが北大陸に渡った後、ミントで出逢った女性との間に儲けた子。成長後は父と同じく画家の道を志し、ナーガに渡ったところでシゼリアと出逢い、後に結婚することになる。結婚後もナーガの自宅に留まり、生涯のんびりと絵を描いて過ごした。

アミアン　[ Amian ] 〔国名〕

南大陸最南端に位置する国家。首都ユンガイナ。人間族の進出が最も遅れた地域であり、領土問題から先住民族である精霊族（主に水精族、他に風精族・木精族が多い）との間で長年戦闘が続いていたが、真竜暦5030年のユンガイナ攻防戦で人間族側が大敗。この機に乗じて隣国ミガンティクが同国に攻め込む構えを見せたため、時の女王ミレーユがミガンティク国王の許に側室して赴くことを決意。結果として、同年を持ってアミアンは国家としては消滅することになった。国土のほとんどが熱帯・亜熱帯に属する気候のため温暖多雨であり、森林や水資源が豊富であるが、精霊族との折り合いが悪いため南回りの航路が使用できず、それが充分活かされていないのが今後の課題である。水竜術士エレの出身国。

アミアン併合　〔歴史〕

アミアンでは長年に亘って先住民族である精霊族との間に内戦が続いていたが、真竜暦5026年にアミアン側の大敗をきっかけに一旦精霊族との間に講和が結ばれた。それも束の間、僅か4年後の同5030年に戦争が再発、首都ユンガイナを巡る戦いの結果アミアン側が再び惨敗。軍はその統括者であるガラニュス将軍の討ち死にを初め壊滅的な被害を受け、その機に乗じた隣国ミガンティクが同国に攻め込む構えを見せた。この亡国の危機に、まだ若かった時の女王ミレーユが隣国に第三王妃として赴くことを決意。これによって二国間の戦争は回避されたものの、アミアンは国家としては消滅し、その領土はミガンティクに編入されることになった。これがアミアン併合である。

アヤメ　[ Ayame ] 〔人名〕（女）【初登場作品：春よ、来い】　イラスト（リン）

春の精霊で、春軍三傑の一人。春一番隊隊長を務めた春軍のエリートであり、冬軍は断固排除という強硬意見の持ち主だったが、冬軍のハシバミを捕虜にしその本音に触れたこと、並びに妹のカキツバタをその年の戦いで喪ったことによりその考えを改めるようになった。以後、真竜暦4998年の季軍間不可侵条約の締結に向けて冬将軍であるシラカバと共に尽力した。

アリア　[ Aria ] 〔人名〕（女）【初登場作品：－】

水竜術士【資質：火風水木地暗光】。水竜術士エレと木竜術士カディオの娘。父譲りの資質から竜王の竜術士になる資格を持つが、エレの死後その跡を継いで水竜術士となった。

　アリシア　[ Alicia ] 〔人名〕（女）【初登場作品：ROUND TRIP】　イラスト（崎沢彼方）

地竜術士【資質：××水×地××】。ミガンティクのガリッサ出身。奴隷階級の家に生まれたため、幼い頃から過酷な環境下で育つ。二十歳の時に謂れのない罪を着せられて殺されそうになり、命からがら国外へ逃亡することになった。長年の奴隷生活によって肉体・精神共に極度に疲弊しており、コーセルテルに辿り着いてからも、前向きに生きようとする気力を取り戻すまでに長い時間を要した。

アリゼ・マリティム　[ Alize Maritime ] 〔その他〕

夏軍の近衛隊。頭首は夏の精霊王の実娘であるセレネで、セレネが夏の精霊王に即位した後は、地竜のノルテが頭首を務めた。実際に前線に出る夏の精霊王の身辺警護が主な任務。そのため、季軍の中で最も実戦経験を積んだ近衛隊となっている。

アルカード　[ Alcard ] 〔人名〕（男）【初登場作品：世界の果てまで】

竜王ロッタルクの誕生名。→ロッタルク

アルティナ　[ Altina ] 〔人名〕（女）【初登場作品：（９８－３）週末の過ごし方～ヴィーカの場合～】

水竜。水竜術士ヴィーカの四番竜。

アルトゥーラ　[ Altura ] 〔人名〕（女）【初登場作品：－】

地竜。地竜術士アリシアの三番竜。

アルバ帝国　[ Alba Empire ] 〔国名〕

かつて北大陸に大きな版図を誇った国家。真竜暦紀元前3129年、「明星」と呼ばれた名将ユーニスの働きによって、現在のヴァンフォーラからアントリムに亘る広大な範囲が統一され、アルバ帝国と呼ばれるようになった。同国の成立と同時にその立役者であったユーニスが投獄・追放されたため国内は乱れ、また初代皇帝の度重なる南征と二代皇帝の暴政によって、成立から僅か50年程で国家としては瓦解した。その中心は現在のイーグルにあり、その伝統を受け継いでいる同国は外への志向が強い国家となっている。

アルバ料理　〔その他〕

肉類から魚介、野菜まで豊富な食材と独特の調味料を使用して作られる料理の総称。特に強力な火力と各種の油の使い方に特徴があり、世界三大料理の一つに数えられる（現代地球の中華料理に相当）。今日ではその正確なレシピは失われているが、その影響は今日のフェスタの家庭料理の中に色濃く残っている。なおこの名前は、アルバ帝国の中心があったイーグル一帯の郷土料理がその起源であったことによる。

　アルファライラ　[ Alphalila ] 〔人名〕（女）【初登場作品：ダンデライオン～遅咲きのたんぽぽ】

水の精霊。コーセルテル中央湖の初代守護精霊。コーセルテル成立の際、その守護精霊としての資質を買われ時の竜王によってミガンティクのフレーシア湖より連れてこられる。パッとしない外見と故郷の訛りを周囲から蔑まれ続けた結果、他人に対して心を閉ざしていたが、学院生時代の水竜王イリュアス（トレント）と知り合ったことで少しずつ昔の明るさを取り戻す。後にイリュアスが竜王となりロアノークに戻った際、全てを擲ってその後を追った。

　アルフェリア　[ Alferia ] 〔人名〕（女）【初登場作品：夏の手紙】　イラスト（崎沢彼方）

木竜。火竜王グラシノーラ（テラ）の王立竜術学院同期生。グラシノーラ即位（真竜暦352年）から復帰までの「空白の十年間」の間、双子の兄エルフィートとともに竜王代理を務めた。そのため「兄妹王」と呼ばれる。術士はエディス。

アルル　[ Arle ] 〔人名〕（男）【初登場作品：（３３７）「シアワセ」はどこにある。】　イラスト（リン）

木竜。竜王の竜術士ユーニスの三番竜。成竜後は里に戻り、里長として木竜族をまとめる。その立場上滅多に里を離れることはないが、趣味の薬草作りは健在でその“成果”が宮廷の侍医長パルムの元に定期的に送られていた。

アレク　[ Alec ] 〔人名〕（男）【初登場作品：風のレジェンズ】

人間族【資質：火風水木地××】。アントリムのリノヴェスタ出身で、風竜術士ミリュウの父。冒険者としてコーセルテルを目指し、その途中で大怪我を負ったところを当代の風竜術士エカテリーナによって助けられる。風竜術士の家で生活するうちにエカテリーナに対して親近感を抱くようになるが、竜術士にならないと告げたことが他の竜術士たちに知れ、記憶を消され術素質に封印を施された状態でコーセルテルの外へと追放された。現在も行方不明。

アレシュ川　[ Alesh ] 〔地名〕

フェスタのグレンドラ平原を横切る三大河の一つ。平原のほぼ中央に位置し、河口付近にはかつて真竜族が人間族迎撃の拠点として用いたロンバード砦の址がある。

アレシュ川の戦い　〔歴史〕

新竜暦紀元前3550年、大将軍ロンクー率いる神聖タイラント帝国の南大陸遠征軍と、地竜ガリアティードを中心とする真竜族の防衛部隊との間で行われた戦い。本気を出した真竜族側の攻撃は凄まじく、10万を数えた遠征軍のうち、戦死者と行方不明者が約7万、無事に北大陸に帰還できた兵は僅か1万足らずという一方的な結果となった。この大打撃により、神聖タイラント帝国は再度の遠征軍の派遣を断念、以後約300年に亘って両大陸間の交戦は途絶えることとなった。

アレス　[ Ares ] 〔人名〕（男）【初登場作品：MOON RIVER】

夏の精霊。夏軍第三頭チヌーク頭首で、妻はエリス。夏軍でも指折りの武勇の持ち主で、率いるチヌークも兵の武力では夏軍最強との呼び声が高い。夏の都の未来や夏軍の課題など小難しいことを考えるのは苦手で、思うままに戦場を駆け回れればそれで満足だと考えているが、その闊達な性格から部下には慕われている。叛乱軍の陣所を訪れたノルテに立ち合いで敗れるがその強さに惹かれ、その後折りに触れて再度の立ち合いを求めるようになる。

アレンティー　[ Allenty ] 〔人名〕（男）【初登場作品：（２７０－２）風邪をひいた日～アルルの場合～】

木竜。木竜族の族長を務める。里長であるアルルとは、実の妹であるラフィーネを巡って犬猿の仲。

アンジェラ　[ Angela ] 〔人名〕（女）【初登場作品：Boarding Pass】

風竜。風竜術士ラスカの四番竜。ラスカの双子の姉モニカが預かっていた風竜の卵をラスカが孵した際に命名。これを機にラスカは正式に風竜術士になった。なお、元は彼が大学で自分の“飛行機”に付けていた名前。

アンジュ　[ Anju ] 〔人名〕（女）【初登場作品：（１８７）影】

暗竜。竜王の竜術士セリエの六番竜で、暗竜族には珍しくはっきりと自己主張をする性格の持ち主。五番竜であった光竜キレイを腰抜けだと当初は軽蔑していたが、その揺るがない意志を知ると、以後次第に打ち解けるようになった。

安東将軍　〔その他〕

「春五軍」の一つである東軍の指揮官に与えられる官職名。

アントリム　[ Antrim ] 〔国名〕

北大陸東端に位置する国家。首都コグリアル。国土が狭く特筆すべき産業もないため、隣国タペラにそのかなりを依存する形で国家が成り立っている。タペラとともにかつてのアルバ帝国から最初に離脱したためか、人々の喋り方や小麦粉を主に使った郷土料理などに独自の文化の発展を見ることができる。アレクの出身国。

闇竜の月　〔暦〕

真竜暦の十の月の名で、日数は40日である大の月。現代地球の太陽暦の11月21日～12月末頃に相当する。→真竜暦

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